疾患酵素学研究センター設立の趣旨と沿革

疾患酵素学研究センターの理念・目標と沿革

理念・目標

本センターは、生命の根元をなす酵素・蛋白質の理解を深めることにより、生命の真理を追求する研究と、社会的要請の高い課題を解決する研究を実施して、国際社会で高く評価される成果を生み出すことを理念・目標としている。

 

沿革

本センターは、1961年我が国で唯一の酵素学の研究所として、徳島大学に「医学部附属酵素研究施設」が設置されたことに始まる。以来、酵素学の基礎研 究の重要性と、社会からの医療応用研究についての要請から、1987年には、新たに2部門の増設と定員の増加が認められ、「酵素科学研究センター」(学内共同教育研究施設)として改組された。改組後は、10年間隔でミッションの見直しを行いながら、自然科学分野での貢献と、社会的使命の達成に努力してき た。

1997年には、国内外の評価委員からの高い評価によって、さらに定員の増加が認められ「分子酵素学研究センター」として改組され、国立大学附置研究所長会議のメンバーになった。新体制では、新たにBio RI 共同利用研究室の開設と、発生工学研究、プロテオミクス研究、脳・神経科学研究部門の開設が続いた。その間、自然科学の分野では、ヒトゲノム解読の終了に 伴い、酵素・蛋白質研究、プロテオミクス―メタボローム研究の重要性がこれまで以上に強く認識され、一方では基礎研究の上に立った病気の原因解明と治療法の開発研究の要望が高まった。

「酵素と蛋白質」研究に対する、このような自然科学界と社会からの強い要請を背景に、2007年には「疾患酵素学研究センター」に改組されるに至った。この新組織では6部門の7プロジェクト研究体制と、Bio RI 共同利用研究室の他に、新たに「酵素タンパク質結晶構造解析室」を加えた2研究室体制で構成されることになった。
 2008年文部科学省は、我が国の学術研究の更なる発展のために、国公私立大学の研究者が共同で研究を行う体制の整備として、学校教育法施行規則を改正して、文部科学大臣の認定による「共同利用・共同研究拠点」事業を開始した。疾患酵素学研究センターでは、我が国唯一の酵素学の研究所として活動してきた背景から、「共同利用・共同研究酵素学研究拠点」を申請して、2009年6月に文部科学大臣の認定を受けた。これに伴い創立50周年の節目に当たる2010 年に、新たに先端酵素機能解析部門、酵素・蛋白質・遺伝子リソース部門、酵素学教育・講習部門の3部門が新設され、11部門2研究室体制として、酵素学拠点の運営を開始した。

拠点運営は、全国の研究者コミュニティから選ばれた委員6名とセンター委員6名、学内他部局委員2名の14名で実施されている。拠点体制では、国内外の研究拠点と強く連携しながら、酵素学の国際研究拠点の形成を目指しており、2010年2月には北里大学生命科学研究所との共同利用・共同研究の推進に関する覚書が交わされた。これをきっかけとして、徳島大学と北里大学間で連携・協力に関する包括協定書が交わされた。

さらに、2012年には寄付講座「生体防御・感染症病態代謝研究部門」が新設され、インフルエンザ感染に関連する体内酵素を中心とした研究を推進している。

センター長 福井清

 

 

 

 

 

 

センター長 福井 清