LED光を駆動力とする有機および高分子インテリジェント材料の開発(グリーンイノベーション・ライフイノベーション)

概要説明

本研究は,徳島県の基幹産業の一つであるLEDの新たな用途開発をねらいとしている。LEDから発される光は,紫外光源,太陽光に近い白色光源,あるいは(紫外)レーザー光源や(紫外)パルスレーザー光源など様々な態様で利用することが可能である。こうした“デザイナーズライト”と称することができるユニークな特性を持った光エネルギーを精密有機合成,高分子合成,機能性材料合成に利用し,多様な機能と特性を備えたインテリジェント材料の環境適合的生産プロセスを開発する。現在,LED光は照明,装飾,表示,通信などの利用が先行し応用開発が進められている。本研究は,クリーンで高効率なエネルギー源であるLED光を制御しながら用い,有用な化合物や機能性材料を生み出すエネルギー源として用いることをめざす。LED利用法の新たな局面を切り拓くものである。

 

<担当者>  ※下線:研究代表者

河村保彦,右手浩一,今田泰嗣,平野朋広,南川慶二,西内優騎,押村美幸,荒川幸弘,八木下史敏

 

研究テーマ名

  1. 光をはじめとする電磁波活性化による有用物質変換と反応中間体の解析に関する研究
    1-1 概要

    光は電磁波の一種であり,「クリーンで大きさのない試薬」と表されることもある。本研究テーマでは,LED光をはじめとした電磁波を有機分子に照射して,光や電磁波でしかなし得ない特異的な化学変換の実現と機能の発現を目指す。それとともに,化学反応の中身を明らかにすることにより,普遍性の高い有用かつ力量ある化学変換過程を創出する。


    1-2 キーワード

    光化学反応,光照射,物質変換,機能発現,反応中間体,反応機構


    1-3 担当者

    河村保彦,西内優騎,八木下史敏

     

    1-4 外部資金
    ・科学技術振興機構 研究成果最適展開支援事業フィージビリティスタディ 2010年度 採択課題名「コンビナトリアル合成法を基盤としたフレロプロリン類の合成」代表(河村保彦) 代表:河村保彦
    ・第15回阿波銀行学術文化振興財団 学術部門 研究助成 2010年度 採択課題名「LED光による低炭素化学変換プロセスの開発:医薬・機能性材料として有用な二重結合化合物の合成」代表(河村保彦) 代表:河村保彦
    ・科学技術振興機構 研究成果最適展開支援事業フィージビリティスタディ 2009年度 採択課題名「有用生理活性物質の環境に優しい迅速合成法の開発」代表(河村保彦) 代表:河村保彦
    ・第4回KRI萌芽研究 2009年度 採択課題名「メソイオン化合物の付加環化を鍵反応とした大開口フラーレン及び ヘリカルフラーレンポリマーの合成」代表(河村保彦) 代表:河村保彦

     

  2. 光開始ラジカル重合によるポリマーの分子構造制御
    2-1 概要 

    高分子材料には,常に特性の向上が求められている。その特性のうち,分子量や立体規則性といった高分子の1次構造をラジカル重合で制御するのは難しい。しかし,近年ラジカル重合で分子量と立体規則性を同時に制御する方法を明らかにしつつある。その方法の鍵としてLED光源を利用する。また,高分子の特性分析には多変量解析等の手法を用い,新たな高分子合成法を開拓する。


    2-2 キーワード

    光開始ラジカル重合,高分子材料,分子量分布,立体規則性,LED光源


    2-3 担当者  ※下線:研究代表者

    右手浩一,平野朋広,押村美幸

     

  3. 刺激応答材料の力学物性制御とその応用に関する研究
    3-1 概要

    温度や化学的環境,電場などの外部刺激に応答して物性が可逆的に変化する材料を合成する。特に,粘弾性などの力学的物性の制御を目指し,基礎的物性および応用開発を行う。


    3-2 キーワード

    ER流体,刺激応答ゲル,ドラッグデリバリー


    3-3 担当者  ※下線:研究代表者

    南川慶二,今田泰嗣

     

    3-4 外部資金
    ・科学研究費 基盤研究C 2012~2014年度 採択課題名「創成型ティーチングアシスタント教育による高大院連携工学系化学教育プログラムの開発」代表(南川慶二) 代表:南川慶二

     

  4. LED光による活性化を鍵とする環境調和型物質変換手法の開発に関する研究
    4-1 概要

    持続可能な社会の構築のためには,環境に負荷を与えない環境調和型の物質変換手法の開発が必須である。そのために,クリーンなエネルギー源としてLED光を利用し,触媒分子の光励起を鍵とする環境調和型の触媒反応を開発する。


    4-2 キーワード

    分子触媒,光励起,LED光源,環境調和型物質変換手法


    4-3 担当者  ※下線:研究代表者

    今田泰嗣,荒川幸弘

     

    4-4 外部資金
    ・科学研究費 挑戦的萌芽研究 2013~2014年度 採択課題名「高い酸化活性を有する担持型N(5)-無置換中性フラビン分子触媒の開発」代表(今田泰嗣) 代表:今田泰嗣
最終更新日:2015年4月6日