持続可能性社会実現のための機械システム技術開発研究

概要説明

これまでの機械文明により,我々の生活はめざましく改善しその利便性も享受してきた。しかし,地球環境をとりまく昨今の問題により,大量消費,環境破壊等を招く機械文明に対して否定的な感覚を持つ人々が増加している。これは,資源を消費する一方で再生する技術の発展が遅れていることによるものであると考えられる。さらに,高齢化社会が現実のものになり,有害物質の排出などよって生活環境の悪化が進むことで,我々にはこれまでの生活を維持することが不可能になるのではないかという将来への不安感が増している。本課題では,安心感があり将来に希望の持てる持続可能,再生可能な社会を実現するための機械技術の開発を行う。重点研究は,革新的機能を有する物質・材料の開発ならびに先進的評価技術の開発,代替燃料からのエネルギー創成,機械システムの設計・製造技術に関する研究開発,医工融合を加速する知的光計測機器の開発とする。

 

研究テーマ名

  1. 革新的機能を有する物質・材料の新規開発と先進的評価技術に関する研究green.gif
    1-1 概要

    従来よりも優れた機能を有する新物質・新材料の開発をナノレベルで取り組む。革新的機能の付加による諸特性の飛躍的改善を実証し,同時に環境負荷低減を達成するサステナブルな材料の新規開発を行う。併せて,安心・安全社会の構築を目指して,各種構造物の健全性および信頼性を確保するために必要な先進的な評価技術の開発とその高度化に取り組む。

     

    1-2 キーワード

    エコマテリアル,グリーンコンポジット,マイクロ・ナノ材料評価,表面処理, 検査モニタリング,非破壊検査,高速・高精度評価

     

    1-3 担当者  ※下線:研究代表者

    高木 均,岡田達也,西野秀郎,大石篤哉,米倉大介,中垣内アントニオ,日下一也,溝渕 啓

     

    1-4 外部資金
    ・科学研究費 挑戦的萌芽研究 2012年度~2014年度 製紙スラッジ由来セルロースナノ繊維の低コスト抽出法の開発とバイオ複合材料への応用 代表:高木  均
    ・科学研究費 基盤研究B 2013年度~2015年度 植物繊維の特異な内部構造を生かしたマルチ機能性グリーンコンポジットの開発 代表:高木  均
    ・科学研究費 基盤研究C 2010年度~2012年度 耐熱ガスバリア膜を用いたガスケット材料の熱酸化特性の向上 代表:米倉大介
    ・科学研究費 基盤研究C 2013年度~2015年度 電子ビーム照射処理を応用した粉体付着抑制及び耐摩耗表面改質処理技術の開発 代表:米倉大介
    ・(財)阿波銀行学術・文化振興財団・学術部門地域共同研究助成 2012年度 電子ビーム照射処理を応用した打錠障害抑制表面改質処理の開発 代表:米倉大介
    ・奨学寄付金・三浦工業 2010年度 代表:米倉大介
    ・奨学寄付金・ジャパンユニックス 2011年度 代表:米倉大介
    ・奨学寄付金・ジャパンユニックス 2012年度 代表:米倉大介
    ・奨学寄付金・ジャパンユニックス 2013年度 代表:米倉大介
    ・科学研究費 基盤研究C 2011年度採択 単結晶応力測定を基盤とする変形・再結晶の新しい理解 代表:岡田達也
    ・経済産業省原子力安全保安院 高経年化技術評価高度化事業 減肉モニタリングによるガイド波監視技術の高度化研究,2011年採択,代表:西野秀郎
    ・JST FS探索タイプ 非接触型超音波による配管の超精密減肉計測,2011年度採択,代表:西野秀郎
    ・日本鉄鋼協会 研究会II募集研究 円周ガイド波による配管減肉検出技術,2012年度採択,代表:西野秀郎
    ・科学研究費補助金, 基盤研究C 2013年度採択,配管減肉での超音波ガイド波の伝搬挙動解明と減肉形状推定法の提案 代表:西野秀郎

     

     

                                                                    green.gif

  2. 代替燃料の低汚染燃焼・高効率熱変換によるエネルギーの有効利用と革新的熱流体解析・計測技術の開発
    2-1 概要                                                

    化石燃料は現代に欠かせないエネルギー源であるが,大気汚染・資源枯渇の問題を抱えている。この解決策の一つとして,石油代替燃料の有効利用が求められている。本研究では,熱流体技術により,バイオマス燃料,廃油などに由来する液体系の代替燃料を低公害に燃焼させるシステムを確立し,さらに,その燃焼ガスのエネルギーを高効率に熱交換,エネルギー変換して回収し,多様なエネルギー形態を新たに取り出す機械システムを開発する。

     

    2-2 キーワード

    エネルギー,代替燃料,バイオマス,燃焼,熱交換,エネルギー変換,熱回収,熱流体工学,熱流体解析・計測技術

     

    2-3 担当者  ※下線:研究代表者

    木戸口善行,出口祥啓,太田光浩,長谷崎和洋,清田正徳,一宮昌司,名田 譲,重光 亨,草野剛嗣

     

    2-4 外部資金
    ・科学研究費補助金,基盤研究C,2011-2013年度,油水急速混合機構を用いた高負荷燃焼の実現による重質油バーナ燃焼のCO2低減,代表:木戸口善行
    ・共同研究,2011-2013年度,高速応答カロリー/組成検知計の開発,代表:出口祥啓
    ・委託研究,2011-2013年度,ナトリウム-水化学反応機構に関する研究,代表:出口祥啓
    ・共同研究,2012-2013年度,混相乱流燃焼場の高精度三次元非接触計測に関する研究,代表:出口祥啓
    ・共同研究,2012-2013年度,LED製造用プロセスガス濃度計,代表:出口祥啓
    ・共同研究(いすゞ自動車)、NH3濃度分布の2次元計測の研究”,2013年度,代表
    ・共同研究,2013年度,IR計測手法に関する研究,代表:出口祥啓
    ・阿波銀行学術・文化振興財団学術助成,2013年度,紫外LED利用超高感度・多成分同時計測技術の農工食分野への応用技術開発,代表:出口祥啓
    ・鉄鋼協会フォーラム,2013年度,先端レーザ応用技術を適用した鉄鋼材料・プロセスのモニタリング・解析技術,代表:出口祥啓

     

     

  3. イノベーションに結びつく機械システムの設計・製造技術に関する研究green.giflife.gif
    3-1 概要
    便利さ,快適さ,驚きと感動など社会生活の中で付加価値を生む設計に係わる研究開発を行う。すなわち,社会の質的な要求に応えるための機械システムの実現をめざす設計・製造技術の開発に取り組む。安心・安全に係わる省エネ化,信頼性および持続性の向上に貢献するための機械システムを実現するための要素技術の研究を行う。人とのインタフェースを重視した機器による生活支援,レスキューロボットなど災害時における対策,未開地開発などでの機械の自動化および無人化に係わるシステムの研究開発を行う。さらに,それらを実現するためのマイクロロボットなどの先進的な加工法・製造技術の開発についても研究を行う。

     

    3-2 キーワード

    制御,動的設計,加工シミュレーション,マイクロロボット,特殊形状加工,画像認識,ヒューマンインタフェース,福祉機器,UAV,パーソナルモビリティ

     

    3-3 担当者  ※下線:研究代表者

    日野順市,藤澤正一郎,石田 徹,多田吉宏,伊藤照明,長町拓夫,三輪昌史,浮田浩行,溝渕 啓,園部元康

     

    3-4 外部資金
    ・科学研究費 若手研究A 2010-2013年度 採択課題名「昆虫型マイクロロボットによる高自由度・長距離・小径曲がり穴放電加工システムの開発」代表:石田 徹
    ・科学研究費 基盤研究B 2011-2013年度 採択課題名「高付加価値を創出する巧妙加工の研究」代表(竹内芳美)分担:石田 徹
    ・科学研究費補助金 基盤研究C 2011年度~2013年度 採択課題名「計測位置提示型物体情報計測システムの開発」代表:浮田浩行
    ・科学研究費補助金 基盤研究C 2013年度~2015年度 採択題目名「厚肉小径管の鞍反りと連続シュー成形を併用した新加工法の確立」代表:長町 拓夫
    ・研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP)フィージビリティスタディステージ探索タイプ 2011年度 採択課題名「高加工精度・高加工能率を目指したガラス基板への微細穴あけ加工用工具の開発」代表:溝渕啓
    ・研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP)フィージビリティスタディステージ探索タイプ 2013年度 採択課題名「硬脆材料への小径穴あけ加工における加工精度の安定化の実現を目指した加工技術の開発」代表:溝渕啓
    ・大学特許価値向上支援 2013年度 採択課題名「素人でも使用可能なマルチコプタを応用した空中台車の開発」 試験研究実施責任者 代表:三輪昌史
    ・(財)JKA 自転車等機械工業振興事業に関する補助事業 2011年度 採択課題名「LEDパネルでのUAV飛行支援システム補助事業」代表:浮田浩行
    ・NSKメカトロニクス技術高度化財団 2011-2012年度 採択課題「ダクトファンを用いた倒立振子型飛行体の開発」代表:三輪昌史
    ・阿波銀行学術・文化振興財団 徳島大学研究開発助成 2012年度 採択課題名「硬脆材料用の微細穴あけ加工用工具の開発」代表:溝渕啓

     

     

  4. 医工融合を加速する知的光計測機器の開発life.gif
    4-1 概要 

     光を用いると,「触らず」かつ「安全」に測れる。さらに,幅広い波長域に跨がる光の本質をうまく利用すれば,様々な物体の形や大きさだけでなく,内部情報や性質までも測定可能になる。このようなことから,光はライフサイエンス分野において高いポテンシャルを有しているが,新規な光計測機器や手法の開発は、医工融合を更に加速し,新たなイノベーションを創出する。本グループでは光計測機器や手法の研究開発に重点をおいて,幅広い波長領域をカバーしながら,先端ナノテクノロジーを積極的に導入し,生体医用計測装置の開発に取り組んでいる。更に,生体を機械工学的視点から扱うバイオメカニクスとの融合により,再生医療を始めとした社会的ニーズの高い医工融合分野へ貢献する。

     

    4-2 キーワード

    分光分析,イメージング,フェムト秒レーザー,光コム,非線形光学顕微鏡,テラヘルツ波,表面プラズモン共鳴,ナノ粒子,細胞,組織,MEMS,メタマテリアル,バイオメカニクス
    代表:安井 武史

     

    4-3 担当者  ※下線:研究代表者

    安井 武史,岩田哲郎,出口祥啓,水谷康弘,佐藤克也

     

    4-4 外部資金
    ・科研費 基盤研究(A) 2014-2016年度(採択)
    「周波数走査型離散フーリエ変換分光法〜THz及び近赤外領域における実証と応用展開〜」代表:安井武史
    ・科研費 基盤研究(B) 2014-2016年度(採択)「テラヘルツ周波数領域二重変調型エリプソメータ及び複合偏光解析手法の開発」代表:岩田哲郎
    ・科研費 基盤研究(B) 2010-2012年度(採択)「生体コラーゲン顕微鏡を用いた創傷治癒過程における生体修復機構の解明 」代表:安井武史
    ・科研費 基盤研究(B) 2009-2011年度(採択)「腫瘍組織スクリーニングを目的とした動的蛍光計測機器群と手法の開発」代表:岩田哲郎
    ・科研費 基盤研究(C) 2014-2016年度(採択)「伸展変形挙動のその場観察による細胞内力学場評価と細胞骨格リモデリングの動態解明」代表:佐藤克也
    ・科研費 挑戦的萌芽研究 2014-2015年度(採択)「偏光に関する幾何学的位相を利用した超高感度血糖値センサの開発」代表:岩田哲郎
    ・科研費 挑戦的萌芽研究 2013-2014年度(採択)「骨再生過程におけるコラーゲン動態の可視化と外部環境因子による組織化制御手法の検討」代表:安井武史
    ・科研費 挑戦的萌芽研究 2009-2011年度(採択)「生体硬組織診断のためのテラヘルツ・カラーCTに関する基礎研究 」代表:安井武史
    ・科研費 若手研究(A) 2010-2012年度(採択)「光熱変換イメージングによるサブナノ粒子検出識別システムの開発」代表:水谷康弘
    ・科研費 若手研究(B) 2012-2013年度(採択)「引張りを受ける細胞の細胞内力学場評価と力学刺激受容部位の解明」代表:佐藤克也
    ・物質・デバイス領域共同研究拠点共同研究,特定研究,2013-2014年度(採択)「単一ナノ粒子分散状態検出のためのマイクロレンズアレイを用いた表面プラズモン顕微鏡の開発」代表:水谷康弘
    ・キャノン財団・第5回研究助成プログラム「産業基盤の創生」 2014-2015年度(採択)「非線形ギャップレス光コム分光法の開発と呼気診断への応用」代表:安井武史

     

     

最終更新日:2015年4月6日