実施事業

はじめに / システムの導入経過ならびに大学院修士課程学生の実践的教育 / システム構築の背景 / 開発コンセプト / システム構成 / 小学校参観日の「カミング30学習」授業 / 口腔保健学科2年生への オーラルヘルスプロモーション授業

はじめに

 徳島大学歯学部では,高齢者のお口を見守り支える『口腔保健支援ICTシステム』として,平成23年度から現在までに,社会福祉施設を利用する要介護高齢者に対して行う専門的口腔ケア業務あるいは施設職員が行う日常介護業務の現場で発生する諸情報をタブレット端末を用いて入力〔発生源入力〕し,インターネット回線を通じてクラウドサーバに保存して一元管理する種々のデータベースシステムを構築しました。
 このシステムによって業務を効率化するだけでなく,対象高齢者ごとの口腔ケアに役立つアドバイスや施設職員の口腔ケアに関する意識/知識/技術の向上に繋がる教育コンテンツをタブレット端末で閲覧できるなど,蓄積データの共有/利活用による関係職種間の連携強化を可能にしました。
 口腔衛生状態や摂食嚥下機能の評価に加え,バイタルデータ(体温,血圧など),食事介助で知り得る情報(むせの有無,食事/水分摂取量など)あるいは全身情報(体重,血清アルブミン,投薬情報など)の情報をリアルタイムに閲覧/検討できる環境(運用)を整備することで,口腔機能などに関するリスクの早期発見/早期対応や充実した日常的口腔ケアの提供を支援し,対象とする高齢者の口腔/食のQOL向上に貢献することを目指しています。

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システムの導入経過ならびに大学院修士課程学生の実践的教育

平成23年

  • 基本構想、システム草案策定
  • 口腔保健業務支援システム導入:本運用〔徳島県内高齢者福祉施設2施設〕
  • 修士課程学生の実践的教育:システム導入予定施設の介護職員に対する口腔ケア教育セミナープログラム

平成24年

  • バイタルデータ/介護記録登録システム導入:本運用〔徳島県内高齢者福祉施設1施設〕
  • 口腔ケアアセスメントシステム導入:製造、試験運用
  • 遠隔口腔保健指導支援システム:徳島県内社会福祉施設と大学間でのテレビ会議形式Webカンファレンス
  • 修士課程学生の実践的教育:在宅要介護高齢者の実態調査

平成25年

  • 口腔保健業務支援システムの搭載ロジック(WebAPI:Webapplicationprogramminginterface)の開発およびAPI公開による他社介護システムとの連携:システムの発展的再構築
  • 離島高齢者福祉施設との連携体制構築:口腔ケアアセスメントシステムおよび遠隔口腔保健指導支援システムの利活用
  • 修士課程学生の実践的教育:口腔保健指導支援システム用コンテンツの開発

平成26年

  • 往診依頼システム(開発中):口腔保健支援ICTシステムのユーザー職域の拡大として歯科医師およびケアマネージャーを、また対象高齢者の拡大として在宅高齢者を視野に入れ、これらをICTシステムとして密に連携させ、口腔機能などのリスクに対する早期対応を支援する。
  • 修士課程学生の実践的教育:システム試験運用時のユーザーに対する口腔ケア教育セミナープログラム

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システム構築の背景

 システム構築の背景

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開発コンセプト

口腔保健支援ICTシステムは『充実した日常的口腔ケアに繋がる連携の強化・充実化』をサポートします。

1. 電子化情報の共有による連携強化

1) 歯科衛生士の専門的口腔ケア関連情報

2) 社会福祉施設の介護職員・看護師など他〔多〕職種の介護業務関連情報これら情報の電子化により、口腔機能等のリスクの早期発見/早期対応に繋がる有用な情報を、他〔多〕職種間かつ多地点でリアルタイムに共有し、利活用することを可能にします。

2. 情報提供/指導の充実化

歯科衛生士から施設職員など他〔多〕職種への情報提供/指導を充実するアドバイスシートや教育コンテンツを提供します。これにより、他〔多〕職種の日常的口腔ケアに関する意識/知識/技術の向上を支援します。

3. 充実した日常的口腔ケアによる対象高齢者の満足の度向上

他〔多〕職種の充実した日常的口腔ケアの提供による対象高齢者の口腔/食のQOL向上を支援します。

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システム構成

システム構成

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小学校参観日の「カミング30学習」授業

小学校参観日の「カミング30学習」授業1

 

 今回のプロジェクトの目的である健康増進へのICTシステムの応用に関して、クラウドサーバを用いた「学校歯科保健支援ICTシステム」を構築し、大学院修士課程における課題研究演習として、小学校での地域実践型教育を展開しています。
 写真のように大学院2年の土井登紀子さんが、指導教授と共に、小学5年生を対象とした保護者参観日の授業にゲストティーチャーとなって授業を進めました。
 「口の健康と生活習慣を見直そう」という目標をかかげ,「よく噛むことの大切さ」に着眼した「噛ミング30学習」を展開しました。さらに、児童一人ずつにタブレット端末を配布し、ネットワークを介して自分自身の歯科健康診断結果を視覚的に再現した「歯と口のようす」を確認させたり、歯や食育に関するクイズを実施するなどして参加型の授業を実施しました。

 

小学校参観日の「カミング30学習」授業2

小学校参観日の「カミング30学習」授業3


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口腔保健学科2年生への オーラルヘルスプロモーション授業

 今回のプロジェクトの目的の1つにICTを駆使して口腔保健業務を担うことができる高度専門職業人を育成することが挙げられます。
 口腔保健学科2年生の授業「オーラルヘルスプロモーション」において、2013年12月に大学院修士課程2年の土井登紀子さんが、指導教授のTA(ティーチングアシスタント)として口腔保健学科2年生15名を対象とした授業を行いました。
 学校歯科保健の現状、歯科における食育介入の重要性をメインテーマとして講義を進めたほか、学生にタブレット端末を配布し、演習問題を解答させるなど参加型の授業を行いました。さらに、今回のプロジェクトで構築した「学校歯科保健支援ICTシステム」により入力した学生自身の歯科健康診断結果を、ネットワークを介してタブレット端末にて確認させ、保健指導において視覚的に活用することの重要性を体験させました。
 歯科保健を推進するツールを用いた教育活動やツールの有用性を説明できる能力は教育現場のみならず、地域保健での業務の遂行や企業でのツール開発にも活用されると考えられます。

口腔保健学科2年生への オーラルヘルスプロモーション授業1

口腔保健学科2年生への オーラルヘルスプロモーション授業2


 

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