平成29年度老人保健事業推進費等補助金(老人保健健康増進等事業)

事業名:中山間地域の地域包括ケアシステム構築における食支援連携促進に資するICT

   利活用に関する調査研究事業~那賀イ~と、つながる・みまもるProject~

※本事業は,国庫補助事業である

 

事業概要

 本モデル事業で開発する“食習慣/口腔モニタリングシステム”への登録指標(項目)など仕様に関する根拠情報の収集目的で,事業対象地域(徳島県那賀郡那賀町)の在宅高齢者および介護支援専門員など町内支援機関職員(以下,対象者)に対してヒアリング調査を実施する。この結果を基に上記ICTシステムを開発し,対象地域の包括ケアを担う中核施設(那賀町相生包括ケアセンター)に導入する。同時に,同センターで稼働中の要援護者台帳システムのWebアプリ化,および新規SNSの開発を行い,上記ICTシステムとともに連携運用を開始する。一方,職員が実施可能な食支援や口腔機能関連の判定指標を抽出する目的で,対象高齢者の身体状況,口腔や栄養の各状態を調査(検査)する。また,関係する対象者との親睦や本事業に関する啓蒙を目的に医学,歯学および看護/栄養学の各専門的立場から全身と口腔,および食と栄養の関連性・重要性に関する対面形式あるいはWeb形式の講演会を行う。さらには,職員に対して口腔ケア関連スキルのボトムアップを目的に対面形式の口腔ケア研修会(体験実習を含む)を実施する。新規ICTシステムによる対象高齢者の食事に関する情報登録と関連する多職種での共有をSNS利用の起点とし,食事内容の分析,評価および栄養学的見地からの示唆や食事指導を,SNS経由で職員から高齢者へ発信することで,高齢者の“食と栄養に関する気づき”の促し,および“食べる楽しみ”のモチベーションの維持と向上に繋げるフローの確立を当初目標とする。そして,この運用を含む事業の取組内容をSNSによってToCCS会員(2017年6月19日現在:1,236名,主に徳島県在住の医療・介護関連職種)に発信し,対象高齢者への更なる食支援関連情報の共有を促進することで“食”の視点からの生活支援と介護予防を全県的に支援する体制を構築し,中山間地域の地域包括ケアシステムの構築・推進に繋げることを最終目標とする。

 

参考資料

 老人保健健康増進等事業補足資料(5MB)

 

 

事業結果の概要及び報告

 要援護者等情報共有システムは,現在,那賀町内の5施設で月2回開催される地域ケア会議で実運用している。一方,口腔アセスメントシステムは平成30年4月より以下に記すワークフローで本運用されることが決定している。すなわち,地域ケア会議で検討対象とする地域住民のうち,デイサービス施設や包括センターの職員など調査員の声掛けへの反応により,必要があると判断された対象者に対して職員が口腔アセスメントを実施し,本システムを用いて評価結果を入力する。アセスメント終了後,要援護者等情報共有システムのタイムライン機能を用いてアセスメント実施の旨を配信し,これを受信した地域の歯科医師が,タイムラインに表示された口腔アセスメントの評価結果の確認とフィードバック(コメント入力)を行う。このコメントを地域ケア会議の参加職員が確認し,口腔ケアに関する対応や歯科受診勧奨など対象者の口腔リテラシーや口腔機能向上に向けた対応あるいは計画立案を行うこととした。さらに,口腔/食習慣モニタリングシステムは食事写真の撮影など入力専用端末の操作等について,モニターから肯定的な評価を得ることができ,また登録情報の分析とフィードバックを担当した管理栄養士ならびに歯科衛生士からも,本システムの有用性に関し肯定的な評価を得た。

 

研究成果物(報告書)

 那賀イ~と、つながる・みまもるプロジェクト報告書(16MB)