国立大学法人徳島大学の平成27事業年度決算の概要について

はじめに

徳島大学は、平成27年4月1日から平成28年3月31日までの第12期事業年度の財務諸表を作成し、これに事業報告書、決算報告書、監査報告及び会計監査報告を添えて文部科学大臣に提出しておりました。

この度、平成28年6月28日付けで文部科学大臣の承認を得ましたので、決算の概要とともにご報告いたします。

財政状態

徳島大学の財政状態を表す貸借対照表は、平成28年3月31日における全ての資産、負債及び純資産を記載しています。

 

(資産の部)

資産の総額は約1,173.5億円であり、前年度に対して約16.5億円(約1.3%)減少しています。主な増減要因としては、大学病院の外来診療棟の新営等により建物・建物附属設備・構築物が約62.5億円、譲渡性預金の満期到来に伴い新たに長期譲渡性預金に預入したことにより投資有価証券が約14.8億円増加している一方で、人件費及び物件費の支払いの増加により現預金が約17.5億円減少したこと、譲渡性預金の満期到来に伴い新たに定期預金と長期譲渡性預金に預入したことなどにより有価証券が約23億円減少したこと、工事完成までの間一時的に計上していた工事費が、他の勘定科目へ振り替わったことにより約55.3億円減少したことなどが挙げられます。

 

(負債の部)

負債の総額は約516.5億円であり、前年度に対して約21.8億円(約4.0%)減少しています。主な増減要因としては、病院の外来診療棟の新営及び医療設備の整備のため借入金が約10.6億円増加している一方で、外来診療棟工事の完了の影響等により未払金が約13.9億円減少したこと、第3期への繰越又は国庫納付を行うための精算処理のため運営費交付金債務が約9.3億円減少したことなどが挙げられます。

 

(純資産の部)

純資産の部の総額は約657億円であり、前年度に対して約5.3億円(約0.8%)増加しています。内訳として資本金は約467.3億円で、前年度と同額です。資本剰余金は約101.1億円で、施設整備費補助金による資産を取得しており、前年度に対して約6.5億円増加しています。利益剰余金は約88.7億円であり、そのうち前中期目標期間繰越積立金が約34.2億円、積立金が約53.8億円、当期未処分利益が約0.8億円となっており、目的積立金の使用により利益剰余金は、前年度に対して約1億円減少しています。

運営状況

徳島大学の運営状況を表す損益計算書は、一事業年度内に実施した事業等から発生する全ての費用とこれに対応する全ての収益を記載しています。国立大学法人の会計は、企業会計原則に基づいて行いますが経営成績を明らかにする企業会計とは異なり、公共的な性格を有すること、利益の獲得を目的としないこと、独立採算制を前提としないことなどから、経営成績ではなく運営状況を明らかにするための損益計算となっています。

 

(費用)

経常費用の総額は約445.3億円であり、前年度に対して約23.3億円(約5.5%)増加しています。主な費用の構成は、人件費が約216.8億円で全体の約48.7%、診療経費が約146.4億円で全体の約32.9%、教育・研究・支援経費が約48.0億円で全体の約10.8%となっています。

主な増加要因としては、人事院勧告の影響、新学部設置・改組などによる人員増により人件費が約12.8億円増加したこと、病院外来診療棟の完成による移転費や消耗品費などの関連経費の増や病院収益の増に伴い診療経費が約8億円増加したことなどが挙げられます。

 

(収益)

経常収益の総額は約445.3億円であり、前年度に対して約9.1億円(約2.0%)増加しています。主な経常収益の構成は、運営費交付金収益が約122.6億円で全体の約27.5%、学生納付金収益(授業料、入学金、検定料収益)が約44.2億円で全体の約9.9%、附属病院収益が約213.5億円で全体の約47.9%となっています。

主な増加要因としては、年俸制導入促進費、退職手当の増加等により運営費交付金収益が約1.9億円、病院において入院患者の平均在院日数の短縮及び手術件数の増等により附属病院収益が約2億円、補助金の受入額の増加等により補助金収益が約3.3億円増加したことなどが挙げられます。

 

(当期純利益)

当期総利益は約0.8億円であり、前年度に対して約10.1億円(約92.9%)減少しています。主な減少要因としては、病院外来診療棟新営に伴い減価償却費が増加した影響などが挙げられます。

おわりに

本事業年度は、約0.8億円の当期総利益を計上しておりますが、この当期総利益は積立金として整理され、国庫納付又は第3期中期目標期間に繰越されることになります。文部科学大臣の承認を受けた目的積立金については、第2期中期目標期間の最終事業年度である平成27事業年度において病院外来診療棟新営事業等に全額使用しており、翌事業年度への繰越はありません。

徳島大学の財政基盤を支える運営費交付金については、毎年減額されている状況であり、徳島大学を取り巻く環境は一層厳しさを増しています。このような状況のもとで、第3期中期目標期間に向けて安定した経営を行うためには、引き続き、経費の節減、自己収入の増加及び競争的資金の獲得に努めるとともに「知を創り、地域に生き、世界にはばたく徳島大学」として、教育・研究・社会貢献及び診療の各分野にわたり、その充実と不断の見直し・改善を進めて参りますので、今後ともご指導、ご支援をよろしくお願いいたします。

最終更新日:2016年7月13日